メンバーの脱退

メンバーが脱退しました。

月1回のペースで定期に演奏しているギタートリオのドラマーです。

 

自分が脱退したことはあったけどされたことは無かった。

初めての経験です。

 

その彼はクビにされないように頑張る、っていうのを良く言っていましたが、結果的に我々がクビにされたようなものかな・・・

 

うーーーん・・・・

 

脱退の理由について彼は、スタンダードではなくオリジナルの演奏をしたいんだ、と言っていました。

確かにオリジナルのジャズを創造し、定期的に人前で演奏することが初期のコンセプトでしたので、だんだん初期のコンセプトからずれていったことは確かです。

 

リーダーはプロに徹することが出来なかったんだ、と言っています。

 

双方の言い分はそれぞれ分かる。

 

ここでも根っこに音楽と収入の問題が横たわっていますね。

演奏場所がそもそもただの居酒屋です。

芸術的雰囲気という意味では絶望的な場所です。

そこで(ある意味)難しい音楽を聴かせることはなかなか難しい。

客はおいしい酒をおいしく飲み食い出来ればそれで良い。別に芸術的感覚に浸りたくて来ているわけではない。耳障りの良い記憶にある音楽がBGMとして流れてくればそれで満足。

 

むしろ頭を使わせる音楽を演奏することは酒を不味くするのかもしれません。

自分には分からないけど。

 

客をなめてかかるな、とはよく聞く話ですがさすがに居酒屋で12音階音楽をやるわけにはいかないでしょうから、スタンダードを選択するのは極めてまっとうな判断だと自分は思います。

 

知らない音楽、って能動的に聴かないと楽しめないですよね。

そこは明らかに受動的に音楽を聴く場所なんです。

そこでは音楽なんて2次的なものでしかないんですよね。

 

客が来なければ収入はない。

まあ、でも自分はいやいや演奏しているわけではないんです。

楽しい。

 

自分の曲だろうと人の曲だろうと音楽は楽しい。

 

ドラマーの彼にもそういう懐に広さがあればまだ続けられたと思います。